三岐鉄道は、三重県北部の北勢地域において鉄道路線を経営する鉄道事業者です。
同社は三岐線及び北勢線の鉄道2路線を運営するほか、路線バス・貸切バス事業などを行っています。
社名である三岐(さんぎ)については、かつて三重県と岐阜県(関ケ原)を結ぶことを目的としていたことに由来しているそうです。
「北勢(ほくせい)線」(紫線)
同線は、西桑名駅(三重県桑名市寿町)から阿下喜駅(三重県いなべ市北勢町)までを結ぶ路線です。
昭和6年(1931年)7月8日、北勢鉄道(当時)の駅として開業しました。
その後、戦時統合などによる運営主体の変更を複数回経て近畿日本鉄道(近鉄)の路線でしたが、平成15年(2003年)4月1日からは三岐鉄道が運営を継承しています。
駅舎やホーム等の施設について、三重県が定める「三重県だれもが住みよい福祉のまちづくり推進要綱」及び「三重県バリアフリーのまちづくり推進条例」の整備基準に基づきバリアフリー対応しています。
駅舎内には、自動券売機、自動精算機及び自動改札機が設置されています。
島式ホーム1面2線を保有する地上駅です。
「近鉄270系電車」
同車は、近畿日本鉄道(近鉄)が昭和52年(1977年)に北勢線用に導入し、現在は同線を継承した三岐鉄道で運行しています。
「運転台」
前方に見える北勢線は、国内では数少ない軌間(線路幅)が特殊狭軌『ナローゲージ』と呼ばれている鉄道路線です。
「車内」
270系電車は、車体及び機器の徹底的な軽量化により日本国内の特殊軌間(ナローゲージ/762mm軌間)用車両としては最長となる15m級全金属製車体を採用しています。
同車は小型のため、車両側面に床上置式冷房装置CU46形が設置されています。
そのため窓が埋められて、その位置に大型のルーバーが設けられています。
<路線諸元>
路線距離(営業距離):20.4km、駅数:13(起終点駅含む)
線路数:全線単線、電化方式:全線(直流750V)
阿下喜駅から57分の行程でした。
同駅に隣接してJR東海・関西本線、近鉄・名古屋線、養老鉄道・養老線が乗り入れる桑名駅(三重県桑名市大字東方)が所在しており相互に乗換えが可能です。
桑名駅の東側にありながら『西桑名』(にしくわな)と名乗っているのは、改称当時(開業時:大山田駅)の所在地が西桑名町であったことによります。
なお、西桑名町は昭和12年(1937年)に桑名町と合併し桑名市となりますが、伊勢電気鉄道(現在:近鉄・名古屋線)益生(ますお)駅が昭和5年(1930年)まで西桑名駅を名乗っていたとのこと。
乗車を通じて、旧型路面電車の様な駆動音と振動を感じ、ナローゲージ車両を堪能させていただきました。
ありがとうございました。
<(_ _)>